特集
ネットなしで使えるチャットアプリ「Firechat」香港のデモで活躍


- 2014年10月15日
- 更新しました: 2024年8月26日 12:26

2014年9月末から香港では10万人にも上る学生が真に民主的な行政を求めるデモや集会運動を繰り広げています。
そこで、デモ鎮静化のために中国政府がインターネット回線を封鎖・規制するのではないか、という警戒心からデモ参加者の中でインターネットに依存しないメッセージアプリの需要が高まっていました。
サンフランシスコのOpen Gardenが提供するオフラインメッセージアプリ「Firechat」はその流れから爆発的に利用者が増えました。ダウンロード数は2日間で20万以上、香港のApp StoreとGoogle Playのランキングでは1位まで上り詰めました。
Wi-FiとBluetoothでユーザーを繋げる
香港のデモ参加者がFirechatに注目したのは、Wi-FiとBluetoothのみを使用してユーザー同士をつなげるアプリの機能。つまり、もし中国政府がネット回線を中断したとしても、Firechatを使用していれば、規制の網目をすり抜けてデモ参加者同士が連絡を取り合う事ができるという事です。
匿名で利用可能
Firechatでは直接、特定の人とチャットをするのに相手のユーザーネーム以外なにも必要としません。中国政府によるネット回線封鎖は行われていませんが、デモ参加者によると利用者が一ヶ所に集中しているからか、ネットのつながりが遅くなっているとのこと。また、Firechatは匿名での利用も可能なので個人情報を知られたくないデモ参加者にとっても好都合という事になります。
情報交換の場として活用される掲示板
さらにFirechatは特定の人物とのコミュニケーション以外にも掲示板としても使用できる”Firechats”も提供しています。ノイズも多い中情報交換の場としての使用されているようです。
監視や規制の網目を抜けるのに世界各地で使用される
Firechatのユーザー数が急増したのは今回が初めてではありません。イランではイラン政府が5月にWhatsAppとInstagramをブロックした際、多くのユーザーがFirechatをダウンロードしました。また3月には台湾のひまわり学生運動でもFirechatが活躍しました。
Firechatのダウンロードはこちら